北野武監督 最新作 映画『首』KUBI 公開初日 感想ネタバレ

北野武監督 最新作 映画『首』KUBI 公開初日 感想ネタバレ

北野武監督 最新作 映画『首』KUBI 公開初日 感想ネタバレです。

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第76回カンヌ国際映画祭スタオベが起こったという記事を見まして、ぜひ見てみたいと思い、観に行きました。

前々から初日に観に行くと決めていて、楽しみにしてました。

ちなみにカンヌは、カンヌ・プレミアという21年に設立された部門で、日本人監督の作品は初の出品だそうです。

原作は、北野監督著の同名小説で、構想30年、本能寺の変を描いています。

レイティングはR15+です。

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出演者一覧

羽柴秀吉 ビートたけし(北野武監督)

織田信長 加瀬亮
明智光秀 西島秀俊

黒田官兵衛 浅野忠信
難波茂助 中村獅童

徳川家康 小林薫
千利休 岸部一徳

羽柴秀長 大森南朋

曽呂利新左衛門 木村祐一

荒木村重 遠藤憲一
斎藤利三 勝村政信

般若の左兵衛 寺島 進
服部半蔵 桐谷健太

森蘭丸 寛一郎
弥助 副島 淳

安国寺恵瓊 六平直政

間宮無聊 大竹まこと
為三 津田寛治

清水宗治 荒川良々
本田忠勝 矢島健一

原作・監督・脚本・編集 北野 武

本能寺の変とは

明智光秀織田信長謀反を起こし、京都にある本能寺を襲撃、織田信長が寺に火を放って自害した事件。

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あらすじと結末

魔王、織田信長に仕える羽柴秀吉、明智光秀、荒木村重、徳川家康ら。

荒木村重が謀反を起こし、逃亡。

それを匿う明智光秀だったが、途中で裏切った。

明智光秀は信長を裏切ったあと秀吉と戦い、敗れた

光秀は権力が欲しいと近寄る百姓に「欲しけりゃくれてやる」と首を斬った。

光秀の首を手に入れた百姓だったが、他の手柄が欲しいものたちに奪われてしまった

秀吉は光秀の首を探していた。床に積み上げられた首の山。見つからない首。

秀吉は目の前に置かれた誰だか分からない首を見て、「首なんてどうだっていい!光秀が死んだことがわかりゃーそれでいいんだ!」と首を蹴った。

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感想

いや度肝抜かれました。面白かったです。

北野監督の他の作品も見たくなりました。
恥ずかしながら殆ど見たことがなく。

座頭市だけうっすら記憶があるくらいです。ラストシーンが印象的でした。

アウトレイジが有名ですね。怖そうなので見てません。キャッチコピーは知ってますよ。全員悪人ですよね。
この単語だけで興味を引かれます。

北野監督作品は、伊丹作品と同じくサブスク配信していませんので、円盤レンタルか購入しかありません。見たい。
監督作品ではないですが、出演作ではバトロワとか、血と骨とかは見たことあります。

ラストシーンがかなりあっけなく感じ、えっ終わり!?と思ったのですが、あの蹴った首は、他の方の感想を見るに明智光秀のものだったようです。

顔が汚れていて、誰か分かりませんでした。
手柄のために大勢が取り合ったから汚れたのでしょう。

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色々よかったなと思うところがあったので、箇条書きします。
国内の評価は賛否分かれている感じですが、私はやっぱり北野武って天才なんだなと思いました。

カンヌで絶賛されていて気になったと書きましたが、カンヌで評価される映画って雰囲気系で冗長でつまらないというイメージもあります。
今作はカンヌと趣味が合って嬉しいです(笑)

フランス好きですし。近年、と言ってももう4年前ですが、シティーハンターの実写映画が良かったです。

唯一、本作で気になったところがあるとしたら、木村祐一さんの演技がちょっと棒ぽかったのが気になりました。
でもそれも後から気にならなくなりました

あとお饅頭のところガチで吐きそうになったのはつらかったです(笑)

みよくは痛い系や血が結構苦手なのです。

あと村重が最終的に箱詰めコロコロもつらかったです。かわいそうで。

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よかったところ
背景、衣裳、美術
大変凝ってます。違和感なし。

新しい登場人物が出るたびに名前が出る
誰が誰か分かって見やすかったです。

信長の演技
加瀬亮さんがすごすぎました。怖い。

信長の方言
いや〜好きですね。名古屋弁らしいです。
光秀の「お国言葉でのお叱り怖いです」みたいな台詞も好きでした。

私方言大好きなので、このシーンだけでもまた観たいです。
こってこてなので、何言ってるか分からないところもありました。方言でキレてるのって地が出てる感じが好きです。

東京生まれの東京育ちには方言憧れです。
喧嘩しても方言でキレられたら聞き入っちゃってなんか許しそう(笑)

一応、何とかじゃん、という「じゃん」は東京弁なんですけどね。確かによく使います。

神奈川弁という説もありますね。
元を遡ると静岡、山梨、長野、愛知から神奈川や多摩に伝わったとか。

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あとはめっちゃ、うざい、まじ、あたぼー、いっぱし、おっかない、ごつい、ぞんざいなども東京弁だそうです。

確かにめっちゃはめっちゃ使いますしまじもまじ使いますしごついも言いますね。知らぬ間に東京丸出しでしたか。急に恥ずかしい。

方言好きすぎて無駄話が多くなりましたね。

信長が名古屋弁でキレてるとき、うんうん、そんでそんで!?と思って聞いてました(その後饅頭地獄)

衆道(男色、BL)シーンをしっかり描いてる

ふんわりした感じで匂わせで終わらせるかと思いきや、結構ガッツリ致してました。下半身は映ってないですけど。

北野監督は普通にノーマルの男性だと思うので、単純にすごいなと思いました。

ここの部分で拒否反応ある人もいるかもしれないですね。
私も百合だったら嫌でしたので気持ち分かります。

信長と蘭丸の関係は、歴史知識ほぼゼロの私ですら知ってるので、こういう描写があっても何らおかしくないですけど、ここまでとは恐れ入りました。

弥助が信長の首を刎ねる時に「この黄色いクソ野郎!」と言ったこと

黒人に日本人を黄色いクソ野郎!と言わせたのすごいなと思いました。

外国人から日本人はどう見えているのかということをストレートに見せた表現に思えました。

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ところどころ笑える
劇場で笑い声が何度か上がったんです。
私はニヤッとだけだったりしましたが、結構ウケてました。
柴田理恵のシーンや、草履投げ捨てるところ、切腹シーンなど。

草履シーンは、あれあんなすぐ見えるところに捨てたらバレるやろ!と思いました(笑)

柴田理恵さんは映画『来る』での怪演が一部で大好評なのですが、私も大好きです。

私は信長が光秀を斬る気満々だったのに、「お慕いしておりましたァ!!」という言葉(嘘)で光秀を斬ろうとしてた宣教師ぶった斬って「やっぱりか〜!」と抱き付く信長のアホさと、その後「嫉妬するぞ」と言った村重に笑いました。

あと光秀にキスしようとしてビンタされてる村重ですかね。ちょっとドリフが脳裏をよぎります。

・命の大切さを説くはずの宣教師が、教会建てるために光秀をあやめようとしたのも矛盾と醜さが出ていてよかったです。

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自らの老いを見せつけたところ
川を丸太の神輿に乗せられて渡るシーンがあるのですが、そこで酔ったのか戻しちゃうんですよね。

それでその後もグッタリしてて。その様子がおじいちゃんだな〜と思って切なくなりました。
そういう自らの老いを思わせる様子をシーンとして加えたのが達観していると思いました。

千利休のキャラが好きでした。「毎朝首洗ってます〜襟はパリッとしてたいものですな〜」の台詞好きです。
あと女装してる背の高い男性も地味に好きでした。「飯のタネが逃げる〜!」ちょっと刀剣乱舞次郎太刀に似てる。

急に入り込む異空間
突如、空中に高く飛び上がって戦闘

早くあの世へ行けますように」と祈る謎の奇祭で繰り広げられるスリラーのようなダンス

奇形の変なおっさんが狐の仮面つけた部下たちに喋らせる
しかも仮面つけた人たちが変な声してる
↑おっさん喋りかけなのに遮るように仮面の人たち喋るから、普通に自分で喋れてるよね!?と思いました。

こういう変なシーンが唐突に間に挟まれるので、脳がバグるというか白昼夢のような悪夢のような気分になりました。
何事もなかったかのように普通のシーンに戻るので。

途中マラソン大会

忍者の撒菱(まきびし)が活躍する
撒菱が撒菱としてちゃんと活躍するのを初めて見た気がします。
ギャグとして踏んじゃっていてー!というふうになるのは見たことある気がしますが、撒菱を地味に撒かれてクッ!となってるのがよかったです。

実際、撒かれたら一個一個拾ってもその間に逃げられちゃうもんなと思いました。

先日、友人とクマが追いかけてきたら撒菱撒けばいいんじゃないか?という話になりまして。
タッパーに入れておいて追いかけてきたらバーッて。足の皮分厚そうだし無理ですかね。

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信長が手柄を上げたら家督を譲ると言っていたのに自分の子に家督を譲ると知り、光秀が「魔王だと思って仕えてきたのに、所詮、人の子か!」と言うところ
何も考えない世襲制はよくないよなと思いました。世襲であっても優秀であれば問題ないのですけどね。

ラストシーンで首なんてどうだっていい!と言ったのが、じゃぁここまで犠牲が出た意味は!?となってしまって悲しくなりましたが、戦争に意味なんてないし無駄な犠牲が出るだけと思いました。

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パンフレット


久々に映画のパンフレット買いました。これは買うべきだなと思いまして。

ついでに鬼太郎のパンフレットも買おうとしたのですが、昨日入荷してまた即完売したそうです。ちくしょう。
結構ボリュームある感じなので、ゆっくり読みます。

インタビューは以下の方々が掲載されています。

西島秀俊 加瀬 亮
中村獅童 浅野忠信
大森南朋 小林 薫 岸部一徳

加瀬さんの気になります〜。

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フライヤー


今回もらってきたフライヤーです。

おわりに


久々に途中抜けせずに、お化粧室我慢しました。
途中から行きたくなったのですが、少しでも見逃したら話わからなくなりそうと思ったので我慢しました。

どうなるのか続きが気になり、見入らせるところもすごいと思いました。
私はいつも、まぁここでなら抜けていいかなと、初見の映画でも抜けてお化粧室行くので。膀胱炎やらかしてるので許してくださいまし。

他の人も何となく我慢してる感じありました(笑)
ちょっと長いですからね。予告含めると2時間半くらいでしょうか。

ですがみんな見入ってるのが伝わりました。

こういう映画を、アニメや漫画、小説の原作もなしに自分のアイデアのみで、編集と監督もして作れる人なんだなと舌を巻きました。

アウトレイジの戦国版と言っている人もちらほらいるので、アウトレイジ見ようかなという気持ちになってきました。

非常に満足のゆく映画体験でした。

追記
そういえばエンドロールで他 劇団ひとりの名前を見つけたのですが、どのシーンで出ていたか分かりませんでした。次回観る時は探したいです。

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