細田守監督最新作2021『竜とそばかすの姫』感想ネタバレです。
7月16日公開の竜とそばかすの姫を見てきました。
予告を見た時からずっと見たいと思ってました。
予告で見たいと思ったのは細田守監督作品では初めてのことです。
絵と歌に惹かれました。
あらすじと結末
仮想世界『U』では50億人のユーザーがいて、主人公の高校生、鈴はその中のひとり。
Uに登録の際、生体認証により『As(アズ)』というアバターが自動生成されるが、そばかすっ子で地味な鈴とは似ても似つかない姿が生成された。
鈴はそのアバターに『Bell』と名付けた。
幼い頃に事故で母親を亡くした鈴は、父と二人暮らしだったが、心を閉ざしていた。
親友のヒロに勧められたUで心を解放し、歌を披露する。
瞬く間に人気No. 1になったBellはフランス語の美しいという意味の『Belle』と呼ばれるようになり、歌姫としてライブをするまでになった。
ある日、Belleがライブで歌っていると竜というアバターが乱入する。
他のアバターを痛めつけているとして、多くのユーザーから目の敵にされていた。
警察が存在しないUで結成された自警団に追われる竜。
一方で、世界中の子供たちからヒーローとして竜は応援されていた。
鈴とヒロは竜の正体を探る。
Bellとして歌を初めて歌った際に、一番にファンになってくれた天使がBelleを竜のいる城へ案内した。
竜と心を通わせていくBelle。
自警団に竜の城が見つかってしまい、攻め入られる。竜の本来の姿を暴こうとする自警団。
Belleは竜を救うため、ヒロと竜のユーザーを探す。
そして竜に贈った歌により、竜を配信で見つけ出した。
相手は14歳の少年で、竜のファンとして映像に映っていた少年の兄だった。
父子家庭で父親に暴力を振るわれていた2人を助けるため、居場所を聞き出そうとするも本来の姿で話しかけたため、竜は鈴をBelleだと信じなかった。
幼馴染の忍に言われ、アバターを解除し、本来の姿で歌を披露した鈴。
他のユーザーたちを感動させたその姿に、竜も半信半疑ながら鈴に居場所を伝えようとしたが、父親に見つかってしまい、通信を断たれる。
映像の情報から東京のとある場所であることを突き止めた鈴だったが、警察の保護が48時間後になることを知り、高知からひとり東京へ飛んだ。
雨の中、家を飛び出していた竜とその弟に出会うことができたが、後を追ってきた父親に怒鳴られ、手を上げられる。
それでも鈴はふたりを守り、父親は逃げていった。
高知に戻った鈴は父親と和解。
仲間たちに囲まれ、鈴にはもう以前の自信のない表情は消え去っていた。
感想
ディズニーみたい。と予告でBelleの姿を見た時に思っていたのですが、まさかあの美女と野獣のベルそのものだったとは驚きました。
竜の城でのシーンは、ほぼ、まんま美女と野獣でした。
ディズニーアニメの美女と野獣を見た人なら、どこがオマージュなのかすぐに分かると思います。
みよくは美女と野獣がディズニー映画の中で最も好きな作品なのであっとなりましたね。
結構、とんでも設定というかそんなすぐ竜が見つかるわけないだろとか、何で鈴を一人で東京に行かせた?とか大人や忍は一緒に行かないの?とか、
女子高生が大の大人に立ちはだかっただけであんな腰抜かして逃げる?とかツッコミどころ満載ではありましたが、泣けました。
鈴のお母さんが身を呈して濁流に飛び込んで子供を救った冒頭のシーンで、ネット上で自分の子供に対する責任はないのか?という言葉がリアルだと思いましたし、共感してしまいました。
現実、残された鈴はとてもつらい思いをしてきたわけですし。
それでも東京へ行く夜行バスの中での父親とのメールのやり取りで、お母さんに育てられたから優しく育ったんだねと父親が鈴に言ったのもまた、理解できました。
ルカちゃんがいい子で意外でした。アニメならではですね。
忍と鈴がデキているのかとクラスのグループトークで噂された時に、美人でマドンナ的存在のルカが付き合う相手なら攻撃されないけど、地味で可愛くない鈴が相手だと総攻撃されるというのもリアルだなぁと思いました。
鈴が好きなのは竜かと思ってました。ダンスしたり親しげだったので。母性のようなものだったのかもしれません。
最後、竜たちの問題はきちんと解決したのかなと疑問が残りましたが、幸せに暮らしていることを祈っています。
入場特典
Belleのステッカーが貰えました。
裏面にはSpotifyのQRコードがついています。
主題歌
millennium parade × Belleの「U」が主題歌です。
iTunes総合1位となり、現実世界でもトップに、とニュースになりました。
私も早速ダウンロードしました。
劇中歌の「歌よ」も好きです。
この歌は誰が歌っているのかというと、Belleの声優であり、歌手の中村佳穂さんです。
写真を見たら、まるでBelleの正体が暴かれた時のユーザーのように衝撃を受けました。
Belleのような派手なイメージがあったからです。作品と上手くリンクしていますね。
Belleをライバル視していたペギー・スーというキャラがレディー・ガガみたいだなと思いました。
ちなみにペギー・スーの声優はermhoi(エルムホイ)という女性シンガーでした。
おわりに
自動でアバターが作られるシステムですが、自分の好みじゃない見た目だったらやる気無くすなと思いました(笑)
最近見たアニメ映画では閃光のハサウェイの映像が綺麗だと思いましたが、ファンタジー寄りなのもあって今作はさらに美しく感じました。
見ているだけで幻想的な世界観に入り込めたようで、幸せな気持ちになりました。映画館で見ることをお勧めします。
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