映画『ウエスト・サイド物語(ストーリー)』1961年版 感想ネタバレ 午前十時の映画祭です。
10周年を迎える午前十時の映画祭は来年の3月で終了します。
去年初めて午前十時(その時の作品はタイタニック)を見たばかりで、とても良い企画だと思ったので終わってしまうのは残念です。
一旦終了ということなので、復活もあり得るかもしれません。
10年以上前の古い名作映画を通常よりも安い料金で見れる企画です。
前回のタイタニックは見たことがありますが、ウエストサイドストーリーは初めて見ました。
俳優の有澤樟太郎さんがブロードウェイ・ミュージカルの『ウエスト・サイド・ストーリー』でベルナルド役で出演すると聞いて、ちょうど上映していたので急遽映画を見ることにしました。
あらすじは事前に見ていて、ロミオとジュリエットに似ていると思いました。
調べてみたところ、元にしているそうです。どうりで似てると思いました。
主要人物
リフ ジェット団のボス
ベルナルド シャーク団のボス
マリア ベルナルドの妹
トニー 元ジェット団でリフを弟のように思っている。
アニタ ベルナルドの恋人でマリアの親友
チノ マリアの婚約者
ストーリーと結末
ニューヨーク・マンハッタンに住む町の若い不良グループが2つあり対立していた。
一つはジェット団。アメリカ人のグループ。
もう一つはシャーク団、移住してきたプエルトリコ人(アメリカ人ですが故郷ではスペイン語を話す人たち)のグループ。
ジェット団はシマ(縄張り)を侵すなとシャーク団と日常的に喧嘩をする。
警察からは目をつけられ、今度問題を起こしたら全員逮捕すると脅される。
シャーク団に勝つため、団を抜けたトニーに助けを求めるリフ。
トニーは何度も断るが弟分の頼みを聞き入れた。
ダンス会場で決闘を申し込もうと考えていたジェット団だったが、そこでトニーはマリアと恋に落ちる。互いに一目惚れ。
しかし敵である男と恋仲になることは許さない兄のベルナルド。
周囲から理解されなくても惹かれ合うトニーとマリア。
決闘の話し合いの日、トニーの提案で武器は使わず素手で闘うという話になり、マリアにそれを告げるがマリアはどうしても喧嘩を止めて欲しいとトニーに懇願し、トニーは決闘を止めに入った。
トニーが止めるように説得するも双方の怒りは収まらず、リフとベルナルドはナイフを取り出し決闘。
ベルナルドがリフを刺し、それを見たトニーがベルナルドを刺し、二人とも命を落とした。
チノから知らせを聞いたマリアは部屋に来たトニーを人ごろしと責めるが、謝るトニーを許し、二人で遠くへ逃げることを計画する。
懇意にしている店の老店主から金を借り、逃避行しようとトニーが提案。
部屋にアニタが来たため、店で落ち合おうと約束する二人。
アニタは反対するがマリアの熱意に負けた。そこへ警察がマリアに事情聴取をしに来た。
アニタにトニーへの伝言を託したマリア。
アニタは店に行き、店主と会おうとするがそこにいたジェット団にベルナルドの女だと襲われてしまう。
店主に助けられるもアニタは怒りでマリアはチノに撃たれて亡くなったという嘘の伝言を伝える。
店主から嘘の伝言を聞いたトニーは絶望し、俺も撃てとチノに大声で呼びかける。
そこへマリアがやってきて再会に喜ぶトニーだったが抱きしめ会おうとした際にチノに見つかり撃たれて亡くなった。
二人の元へ二つの団が集まった。
マリアはリフのことも兄のことも、トニーのこともお前たちが憎しみ合うせいだとジェット団とシャーク団の両方を責める。
チノから受け取った拳銃で全員を撃ち、自らも撃つと叫ぶも警察が到着し、撃てずに泣き崩れる。
警察がトニーのし体に近寄るもマリアは触るなと触れさせず、仲間が体を抱えて運んでいった。
感想
人のせいにしてるけどマリアのせいではと思ってしまいました。
というのも、元々素手でタイマン(1対1)で勝負するという話であったのに、どうしても喧嘩を止めて欲しいというマリアの言葉でトニーは止めに行き、ベルナルドは妹のこともあり頭に来てこじれました。
武器は無しという話だったのに武器を持っていたリフとベルナルドも卑怯ですけどね。
あのままタイマンで決着がついていたら、そのまま終わったのではないかと思ってしまって。
もしかしたらタイマンを行ったとしても納得が行かずに結局ころし合いになった可能性もないわけではないですが、どうもモヤモヤしました。
チノについても婚約者だったのなら婚約破棄ですし、チノに対して誠意を持って話をするなりしていたらチノがトニーを撃つこともなかったのではと思います。
大変なことになったと報告に来たチノに対して、トニーは無事なの!?と言うマリアが酷いです。元婚約者に対してそれはどうなのと。
愛は盲目。
実の兄が命を落とそうとも犯人である男と駆け落ちするという激しさを表したかったのかと考えました。
私だったら自分の愛する兄をころした人とは、謝られても一緒にはなれません。
アニタは立派でした。恋人をころした犯人と駆け落ちするという親友を応援しようとしました。
あんなことをされては嘘をついてしまうのも無理はありません。
あんまりモヤモヤしたので批判的なレビューになってしまいましたが、ダンスは素晴らしかったです。
ララランドに似てると思いました。影響を受けたのかもしれません。
オープニングでは画面に縦線がいくつもあって、序曲4分という字幕が出て、何だろう、楽譜かなと見ていました。
マンハッタンの景色を表していました。
暫く殆どセリフが無かったため、ダンス中心の難しい映画なのかと思いましたがちゃんと台詞が出てきて安心しまし。
エンディングでは壁の落書き風にキャストやスタッフの名前が書かれていてお洒落でした。
60年代で既にお洒落なエンディングがあったんだなと感心しました。
ウエストサイドストーリーで画像検索すると赤い服を着たベルナルドが中心になった3人組が出てきて、主役のトニーよりも目立ってます。
頭でっかちなところには苛々しましたがベルナルドを見てるだけで幸せだったので、途中退場にはがっかりしました。
冒頭の赤い服もかっこいいですが、スーツ姿や、紫のシャツで踊る姿がかっこいいです。
紫のシャツが似合うって最高だと思います。
ジョージ・チャキリスさん。Wikiによると85歳で御存命です。
身長180cmの9月生まれ。高身長と9月生まれなところが有澤さんと共通してます。
なんと、2010年に午前十時の映画祭の企画で来日していたそうです!日本のドラマに出ていた経歴もあり、親日家だそうです。
お会いしたかったですね。
おわりに
途中で出てきたカラフルなチュロスはレインボーチュリトスです。
砂糖たっぷり、ほかほかで美味しかったです。ただ砂糖がめちゃくちゃ服に落ちました(笑)
ちなみにチュロスとチュリトスは作り方は一緒で製造会社の違いだけです。
ダンスがハードでありながら演技もこなす俳優、女優がすごいと思いました。
ストーリーに引っかかるところはありつつも感動しました。
トニーとマリアが洋服店で自分たちだけの簡素な結婚式をするところが素敵でした。
館内はほぼ満席で、人気の高さが分かりました。
珍しく途中休憩があり、舞台を見ているようでした。インターミッションと呼ばれていました。
映画はグループBで26日まで上映しています。
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