池田理代子先生のトークショーに行ってきました。ルポ、感想です。
東京ガーデンテラス紀尾井町(きおいちょう)のカンファレンスルームで行われました。
トークショー
トーク内容は順不同です。司会の女性と二人のトークショーでした。
以下、各項目の☆以降の文章は私の感想です。
キャラクターの薔薇の色
*写真はイメージです。ガーデンテラスの薔薇です。
・オスカル 白
・アンドレ 黄色
青にしたかったが自然界にない色なため黄色にした
・ロザリー 白をベースにしたピンク
・アントワネット 青みがかったピンク
・フェルゼン 薄い紫
☆『ベルサイユのばら』『オスカル・フランソワ』などタイトルやキャラクターの名前がつけられた品種が開発され、販売されています。
ベルサイユのばらは花びらが漫画のようで、レースのようにひらひらしていて感動しました。
理代子先生の私生活
・うんと稼いでいた頃、ベルギーの城が欲しくなり買おうとしたが、維持費が年1億かかることと、アシスタントから総スカンを食らったのでやめた。
家具付きで跳ね橋などがある城だった。文化財なので勝手に作り変えたりなどはできない。
・夫はオペラ歌手で普段はお酒は飲まず、打ち上げになると朝の5時くらいまで飲む。
・家族全員お酒が飲めない体質で自分だけいいお酒ならほんの少し飲める。妹は養命酒をほんの少しでひっくり返った。
お葬式などでビールが出ず、「ビールくらいないの?」と聞いたら家族から不良と言われた。
・現在72歳。終活のため2年前に南青山から熱海へ引っ越した。トークショーのために久々に東京に出てきたため思わず東京の写真を撮ってしまった。
・熱海の家はベランダの下が海。高齢者が多く、道路でないところを歩いていて運転が怖い。介護付きマンションも多い。
・47歳から音楽学校へ入学し、51歳で卒業。そしてオペラの世界へ。この歳はオペラ歌手が引退を考え出す年齢。
オペラは廃れつつあり、イタリアはクラシック音楽を学校授業から無くしてしまった。イタリアの子供は日本人が知っているような曲を知らない。
若い同級生に「いつか一緒に海外の舞台に立とう!」と言って貰えたことが嬉しかった。
音楽学校は卒業しても音楽の道で生きていくのは難しい。貯金が底をつくまで若いオペラ歌手などの支援をした。
これからのオペラはミュージカルが主体になっていくだろう。
・「若い人へメッセージはありますか」と司会の人に聞かれ。
「やりたいことを見つけてやりたいことをやってください。やりたいことなら力が湧いてくる」
「でもやりたいことをやるのは家族にたくさん迷惑をかける」
「人生の中で夢を叶えられるのはほんの少ししかない」
☆ボヘミアン・ラプソディの記事でいつか生でオペラを聴いてみたいと書きましたが、オペラという素晴らしい音楽ジャンルが廃れて行くのはとても勿体ないことだと思います。
音大で演奏する音楽が流れて来ると「なんて素晴らしいのだろうと思った」と語っていた理代子先生。
その様子が想像できて、青春を味わう気持ちになりました。
ベルばらへの評価
・日本では当時、漫画は害毒とされテレビ番組に呼び出されて出演者から「子供が活字を読まなくなった」「漫画は絵があるから本と違って考える力が育たない」「低俗」などと言われた。
それに対して「映画はどうなのか」「本にも良い本とくだらない本がある」などと反論し、戦っていた。
このことに関して、前に徹子の部屋でもお話されていて、その当時に手塚治虫先生から「僕も漫画を燃やされたりしたよ」などと励まされたと言っていました。
・そんな中、初めて評価されたのは海外でだった。後に日本政府が『漫画はお金になる』ということに気付き、ようやく重い腰を上げた。
・中国が著作権の申請をせずに翻訳し売り出した。
☆これは今からでも著作権料貰えないのでしょうか。ちなみに著作権に関してはすべて理代子先生の妹さんが管理しており、理代子先生は「彼女は私の為に人生を捧げてくれた」と言っていました。
・「目の中に星がある」と言われバカにされたが「うるせー!」と思った。
一度気にして無くしたこともあったが、少女漫画の象徴なのでまた入れた。
・働く女性から「アンドレが欲しい」というファンレターをたくさん貰った。
当時は今より働く女性に理解がなく、オスカルの一番の理解者であるアンドレを欲しがった。
漫画家のお話
・ペン軸をベルばら連載の時から変えていない。
漫画家は自分の手に合うように切るため、なかなか変えない。
・インクは使っておらず墨汁とGペンを使用。
☆何とかの墨汁と聞こえたのですがよく聞こえませんでした。
・お手洗いやお風呂の時にいいアイデアが浮かぶ。寝る前も浮かぶが起きるとくだらなかったりする。
クリエイティブなお仕事をしている人は24時間仕事をしているようなものだと思う。映画を見ても「このアイデアいいな」と思ったり。
☆とある漫画家が「【お手洗いに机が出る設計】にしたという話を、他の漫画家にしたら羨ましがられた」という司会者の話から派生しました。
連載当時
・秋から次の春まで一歩も外へ出ず、玄関にすら行かなかったことがある。
春になって外に出た時にアレルギーになってしまった。
・時間がなかったため、顔も洗わず目を覚ますために瞼に水をつけるだけ。
・締め切り間近になると化粧もせず、髪もボサボサ、サンダルでホテルに缶詰にされる為に連行された。
解放された時は「この格好で帰るのか」と。
☆連行、という単語に思わず笑ってしまったのですが、当時の担当から「連載を落とすくらいならしんでくれ!!」とまで言われたというので恐ろしいです。まさに命がけ。
・オスカルの相手は最初決まっていなかった。
ひとまずアンドレ ジェローデル フェルゼンとキャラクターを作った。
いつ相手が決まったのか50年も前だからよく覚えていないが、ジェローデルがオスカルに求婚する時に、相手はアンドレだと。
・宝塚の初代オスカル役の榛名由梨さんとは戦友だと思っている。
ベルサイユのばら大全 昭和~平成・全10公演総集編 [DVD]
オスカルがすごい人気で、オスカル役に決まった時は剃刀が送られてきた。
☆榛名由梨さんは25日(土)のトークショーに出演されます。
終わりに
覚えていたところと、上手くまとめられる部分は以上です。理代子先生が入退場する時にアニメベルばらのオープニング曲のイントロが流れてきたのはかっこよかったです。
理代子先生の濃いピンクのガーディガンが似合っていて美しく、真っ直ぐ伸びた背筋で颯爽と歩く姿はまさにオスカルのようでした。
理代子先生は「自分の考えは架空の人物であるオスカルが言わせやすかった」と言っていました。
トーク中もアニメのBGMがずっと流れていてベルばら気分に浸れました。
流れていた曲は『ベルサイユの朝』です。
このアルバムは買いです。アニメの曲を完全収録しています。
お楽しみ抽選会があり、番号がニアミスしました!惜しい!ベルばらのハンドクリームがプレゼントでした。
カフェ商品のホットショコラを飲みました。
オスカルのイメージカラーである白い薔薇と一緒に。
ピンクも可愛い。
アンドレの「そのショコラが熱くなかったのを幸いに思え」とジェローデルにショコラをかけて言い放った名場面について、トークショーでも理代子先生が「ファンの間では『ショコラぶっかけ事件』と呼ばれている」と話題に挙げていました。
*この時はホットチョコレートと言ってました。
「ホットチョコレートは疲れている時にいい」とも言っていたけれど、その通りで疲れが幾分とれます。大昔に飲むチョコレートが薬だったのも頷けます。美味しいショコラでした。
新浄瑠璃百鬼丸の時も飲みましたね。
アイスチョコレートも大好きです。マカロンがあるとなお良いです。
偶然、ベルばらのアントワネットとコラボしたロリータ服を着た人がいました。他にはV系の格好をした人やアラブ系の女性も。
こういった理代子先生のイベントに毎回参加するという人たちも数人いました。
とても楽しかったし、夢を持ってやりたいことをやろうと思いました。
理代子先生、貴重なお話ありがとうございました(*^ω^*)
ベルばら本編の続編も面白かったです。
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