小説どろろ 鳥海尽三版 全3巻 感想メモ 結末

小説どろろ 鳥海尽三版 全3巻 感想メモ 結末

小説どろろ 鳥海尽三(とりうみ じんぞう)版 感想メモと結末記事です。

物語を紹介するというよりは主要人物の備忘録程度の内容です。

読むのは二度目ですが細かい設定は読み飛ばしてます。

結末ネタバレあり。

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第1巻 百鬼丸の成長

・川は天の道とされている。
高価な小袿(こうちぎ)に包まれて百鬼丸は流された。

・小説オリジナルキャラ寿海の家僕の作蔵が登場
寿海より6つ年下の47歳。寿海は53歳

・寿海は明国(中国)へ渡っていたなど海外経験あり

・作蔵は薙刀で左脚を付け根から切られ、口もカタコト

文安4年(1447年)静原

・百鬼丸に鬼若丸と名付け、主に作蔵が百鬼丸の世話をする
鬼太郎はどうだという案がでていた。

・牛の乳をハチミツ入りであげている。
1歳未満でハチミツは危険。乳児ボツリヌス症になる。私も割と最近まで知らなかったけどまずい表現

スロージューサーのプロモデル最新型

・寿海の父は丹波寿麻呂(たんばのひさまろ)、母は政子(美人)
幼少期は多寿丸と名付けられていた。多宝丸に似てる。鞍馬にいた。

3歳になっても変わらず物を食べるだけの百鬼丸に冷たい視線を向ける寿海
作蔵は祈願を続けている

そんな中、猿を見て笑った百鬼丸。声を突然出す
この時の寿海がかなり冷たい



・5歳で頭がとてもよく、昔話を記憶
動物と会話もできる

・百鬼丸の目は伊太利(イタリア)製を加工してあり鏡が入っている
この表現好き

・一人称がわたし⇒鬼若⇒おれに変わる

・百鬼丸が姫に一目ぼれする

・念導力という力を持っている

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・百鬼丸へ村正が渡される

・どろろ10歳くらいで色白

・焼きおにぎりを作るどろろ
女子力高め

・白湯で百鬼丸と兄弟の契りを交わす

・寿海がどろろへ袖箭(ちゅうせん)=袖の下に隠して矢を放つ暗器を渡す

・百鬼丸が醍醐景光のことを役人に聞く

・「心配かけてすまなかった」とどろろを抱き締める

「いい味だ。お前は女のように調理が上手いな」とどろろの料理を褒める

第2巻 美緒との出会い

・百鬼丸18歳

・美緒(みお)少し陽焼けしている16、7歳
観世音菩薩のような慈愛に満ちている

・琵琶法師50歳

・田之介24、5歳

・どろろは袖箭で魚や野鳥を獲って子供たちへ食べさせる

・百鬼丸は美緒が川で水浴びをしながら合掌して泣いているのを見てしまう

・どろろが発熱、看病で美緒はどろろが女だと気付く

・百鬼丸はどろろを本当の弟みたいだと言う

・美緒が食糧を担ぐのを手伝うために後を追ったどろろは美緒の仕事を見てしまう
美緒は40歳くらいの野盗に抱かれていた

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・百鬼丸の声にすら嫌悪するどろろ
問い詰められて百鬼丸に事情を話す

・すべてを察した美緒は「わたしは、汚れきった女です」と涙を流して狂乱

・美緒の前で全裸になる百鬼丸
「俺も邪心に汚された」
「美緒のそのやさしい心根は誰によっても汚されることはない」



・狐狸熊(こりくま)というその野盗を倒すが、鬼女によって美緒は命を落とす

寿海と琵琶法師が出会い、どろろたちとも合流し宴をする
どろろが腕を振るって料理「川魚の塩焼き」「鳥の照り焼き」「野菜のごった煮」
味は上々

・番所での百鬼丸の武士言葉にどろろが感動
「弟の無礼、ひらにお許しくだされ。旅の武士、百鬼丸と申します」

第3巻 念導者の血

露天風呂でどろろの裸を覗いた百鬼丸
どろろは12、3歳になっていて、公家や武家では成人年齢

・男だと思っていたために戸惑う百鬼丸
朝、どろろのことをじっと見る

・どろろは4歳頃に敵に追いかけられて崖へ落ち、母親の顔を覚えていない
他人の家で子守や飯炊き、薪割りをさせられる

・母、お千架(ちか)と再会
どろろに酒を呑ませて下半身を見た。股間に三点の黒子



・女であることを隠しているどろろに百鬼丸は思う「どろろに変わりはない。どろろはどろろだ」
しかしこれからは気を遣い、労ってやらねば

・百鬼丸の両親に対する怨みが強い

・砦に潜入するためにどろろが変装で女の姿をする。潜入後はすぐ脱ぎ捨てる

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・そこでどろろと多宝丸が出会う

・多宝丸がどろろに向かって槍を投げる

多宝丸は凛々しい姿の15、6歳の若武者
大きな瞳に細い眉、青みがかった顔と細り気味の体躯(たいく)が生来の癇癖(かんぺき)さを見せている

・めちゃくちゃ短気

・お千架の胸を百鬼丸が触る
この描写をなぜ入れた

どろろのことが好きになっている百鬼丸

・お千架と協力して多宝丸に捕まったどろろを助けにいく

・母を見かける百鬼丸
百鬼丸たちの母はお縫の方と呼ばれている

・多宝丸と出会う百鬼丸

目指せ!合計-8cmやせる体験【エルセーヌ】

・淡い月光の中で刀を抜く多宝丸
「どろろの仲間か?」

・多宝丸のことを「血気にはやっていたがどこか憎めない若武将」だと思う百鬼丸

・大工職人に変装する百鬼丸

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・醍醐景光 口ひげを蓄えた温厚そうな顔
お縫の方 気品のある美貌の婦人

・景光の本性を琵琶法師が暴く

・琵琶法師が百鬼丸と多宝丸の喧嘩の仲裁に入る

琵琶法師の剣技が凄まじく、多宝丸が戦慄を覚える

・琵琶法師から「兄がいるかどうかを両親に問い質せ」と言われた多宝丸が自分に兄はいるのかと両親に問い詰める
荒々しく茶室へ入っていってどっかと座る多宝丸がかっこいい

・茶室の作法から武芸に学問と多宝丸のエリート感

・お縫の方は出産の時に生まれたばかりの百鬼丸を見て失神
その間に景光が小袿(こうちぎ)に包んで連れ去り川に流してしまう

「息さえあったなら育てた」と言うお縫の方



・百鬼丸の2年後に多宝丸が産まれている

・百鬼丸がお縫の方に小袿を見せて再会
母の涙に恨みが消えた百鬼丸

・兄であることが信じられない多宝丸に「兄を斬るならわたしを斬ってからにせよ」と言う母

・絶句する多宝丸。16年共に暮らしてきた自分を信じず、突然出てきた百鬼丸を信じる母の心が分からない

・信じない多宝丸に信じさせるため、また全裸になる百鬼丸

「俺は化け物。だが心は生きている。人の血は流れている」

・多宝丸にも念導心がある可能性が浮上

エルセーヌ

・今まで百鬼丸の存在を隠されていたことと、百鬼丸の壮絶な人生に落ち込む多宝丸
父と兄のことで多宝丸は生まれて初めて、乱世に生きる武家の宿命を意識

・どろろに母であることを隠していたお千架だったが百鬼丸が二人の姿を見て「母親ができたな」とどろろに言う



・敵の奇襲からお縫の方を庇って戦う多宝丸

・分かりあおうとした百鬼丸の気持ちを踏みにじる景光

・竜巻に吸い込まれる百鬼丸

・お千架が寿海にどろろの母親であることを打ち明ける

・どろろが方言を使う「魔像の首ば取ってやるたい」

・妻子より天下が欲しかった、子ひとりぐらい犠牲にして何が悪いと言う醍醐景光
怒り、「父でも子でもない、母上と多宝丸のために斬る!」と言う百鬼丸

・父を斬ろうとする百鬼丸の前に立ちはだかる多宝丸

景光は幻影で、魔像に逆らったために宙吊りにされていた。

念導者の血を断つため醍醐一族を葬ろうとする魔像

・寿海と琵琶法師も共に戦っている

・どろろが魔像に投擲弾(とうてきだん)を投げる

百鬼丸の村正が宙を飛んで魔像を斬る
寿海の破魔羅幻妖秘拳(はまらげんようひけん)が魔像を焦がす
琵琶法師の仕込み刃が魔像を貫く

RPG並のアクション

・景光が「産まれた時に息はないと思ったのだ。己の欲望に溺れ、人の道に背いた」と百鬼丸に謝る

・涙を流す百鬼丸「父上」

・事切れた景光

・百鬼丸が究極技の北辰秘鷹剣(ほくしんひようけん)を使う

・戦いの中で百鬼丸は胴体だけになってしまう
素早く床を転がり、村正を口に銜えて反撃
光景が怖いけど胸アツな展開



・魔像は人間の悪徳で生まれるためにまた甦るかもしれない

魔像に対抗するには念導者しかいないため、百鬼丸は念導者を探す旅に出る

・お千架に「おいらのお母ちゃんになって」と言うどろろ

・百鬼丸の後を追っていくどろろ

☆百鬼丸はそれを知ってか知らずか飄々と峠を降って行った。

あとがき 平成13年(2001年)11月吉日
番外編としてオリジナルの小説どろろを書きたいと思っていると書いてあるが
作者は2008年に逝去

以上です。もっと細か~い設定が色々あります。興味のある方は面白いので読んでみてください。


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