シン・エヴァンゲリオン:||劇場版 公開初日 感想ネタバレ 入場特典 パンフレット 記号の意味 ラストを考察 です。
エヴァンゲリオンシリーズ最後の作品、シン・エヴァンゲリオン劇場版を見てきました。
ここから全てのネタバレになります。ラスト、結末まで書いてあります。
細かい説明が難しいのでざっくりとしたあらすじになります。ところどころ解釈が間違っているかもしれません。
1995年のテレビ放送から実に26年。
いよいよ完結です。
エヴァに登場する基本的な用語に関しては前回のまとめ記事をご覧ください。
あらすじ
冒頭、汚染されたフランス・パリから始まります。
戦うマリの搭乗した、8号機。
使徒を倒し、ギリギリのところでパリの復旧に成功。
放浪していたシンジ、アスカ、レイ(仮名)はかつての同級生、相田ケンスケ(眼鏡のカメラオタク)に助けられる。
第三村という村の診療所で目覚めたシンジ。
そこでは鈴原トウジ(学生時代にシンジを殴った関西人)が医者をしていた。
彼には妻と娘がいる。妻は鈴原ヒカリ(旧姓 洞木ヒカリ 中学時代の委員長)。
ケンスケによると、ニアサードインパクトでの苦労で縁が結ばれたという。
ケンスケはニアサーは悪いことばかりではないと落ち込むシンジに言う。
レイはトウジの家に、シンジはアスカと一緒にケンスケの家に住んだ。
シンジは塞ぎ込み、食べ物を暫く口にしなかったが、アスカが無理矢理食べさせたり、何度もレイが足繁く通い、心を開く。
レイは村で農業を手伝ったり、制服を着せてもらったり、ヒカリに挨拶の意味を教えて貰ったり、赤ん坊の娘を抱かせて貰ったりして人の感情を学んでいく。
そうして過ごすうち、レイの体はタイムリミットが来てしまった。
シンジの目の前でL.C.L化。
レイが消えたことにより、ヴィレに戻ることを決意したシンジ。アスカについて戻った。
そしてまた幽閉されるシンジ。
ヴィレはフォースインパクトを阻止するため、ネルフ本部へ向かう。
マリとアスカは本部で槍の刺さった13号機のコアを壊そうとするが、ATフィールドにより阻まれる。
アスカは使徒と化し、ATフィールドを突破しようとするがそれは罠で、13号機に取り込まれてしまう。
取り込まれる際、アスカのオリジナルに出会うアスカ。首輪で自爆しようとするも出来なかった。
ゲンドウはレイと同じく、アスカも元々計画のために用意したものだと語る。
ヴィレは冬月コウゾウと碇ゲンドウのいるネルフと戦うが、追い詰められてしまう。
ゲンドウらはアディショナルインパクト(ヴィレが予想していなかったインパクト)を発動。
シンジは再び初号機に乗ると申し出た。
それを阻止しようと拳銃を向ける北上ミドリ(ピンク頭)と鈴原サクラ(トウジの妹)。
ミドリは家族をニアサーで奪われ、サクラも両親を失った。
サクラの放った弾を代わりに受けたミサト。
シンジがいなければ自分たちは生きられなかった、責任は自分が被ると。
泣き崩れるサクラ。
エヴァに乗り、父であるゲンドウと戦うシンジ。ゲンドウは人ではなくなっていた。
ロンギヌスの槍とカシウスの槍で戦っていたが、話し合いで父を説得。
ゲンドウに近づくシンジ。ゲンドウはATフィールドを作り、拒絶。
シンジはレイに渡されたカセットプレーヤーを、返さなければならなかったんだとATフィールドを通してゲンドウに渡す。
それを受け取ったゲンドウは、自らの孤独な過去と、妻でありシンジの母であるユイとの出会いを語る。
ゲンドウはユイに会うためにこの一連の騒動を起こしたのだった。
その間にヴィレは戦艦で、消えた槍に代わる2本の槍を作り出した。
それを届けるために、他の隊員を退却させ、敵地にひとり突っ込んでいったミサト。
加持リョウジとの一人息子、加持リョウジ(同じ名前)に、「母さんこんなことしか出来なかった」と遺言を残して塵と消える。
加持リョウジは両親の存在を知らない。ミサトが知らせないと決めた。14歳の少年。
シンジはミサトに託され、合体したヴィレの槍(ガイウスの槍)を手に入れた。
ゲンドウはユイの魂を見つけ、ひとつになった。13号機は他のエヴァもろとも自らに槍を刺し、消えていった。
そのとき、シンジは母がずっと傍にいたことを知る。
囚われていた人々の魂が解放されていった。
アスカ、カヲル、レイの魂も救われる。
アスカはただ頭を撫でて欲しかったと語る。人形の着ぐるみをきたケンスケが、アスカはアスカのままで良いんだと頭を撫でる。
アスカにも居場所が出来たと言うシンジ。
カヲルは幼いシンジと握手し、涙する。
運命の円環から解放され、幸せになりたかったのはカヲルだった。
それを加持(大人)が指摘する。加持はカヲルを渚司令と呼んでいた。
加持は渚の意味を、海と陸を繋ぐ、人類と使徒を繋ぐ存在だとした。
レイもシンジに促され、解放されていった。
シンジはヴィレの槍でネオンジェネシス(新しい世界)を創造した。
とある駅のホーム。
向かい側にはカヲルとレイが話している姿が見える。
目隠しをされた、成長したシンジ。目隠しをしたのはマリ。
マリはシンジにつけられた首輪を外し、行こう。と手を差し伸べる。
手を繋ぎ、二人は駅の外へ駆け出していった。
感想
感動的でした。何度も泣きました。
ミサトが亡くなってしまったのは悲しいけれど、ハッピーエンドですね。
最後のあの世界は、マリとシンジ以外は記憶を無くして転生した世界なのかなと思いましたが、
解放されたわけですし、みんな元通りになった世界なのかもしれません。そこら辺ははっきりは理解できませんでした。
追記 2021.3.13
シンジが首輪をしていたので、再生されて直後のことかなと思います。
シンジによる世界の創造は旧劇に近いですね。
さらに追記 2021.04.18
2回目見て、世界も時間も戻さないとシンジが言ってるのに気付きました。
人間関係などは戻さずに、そのまま世界を創造したんだと思います。
カヲルとレイに関しては元々人間ではないので、新たな人生を創られたと推測します。
駅のホームだったのは、いつもシンジの精神世界の表現が電車の中だったので、その世界から解き放たれて、電車(孤独な一人の世界)の外に出た、そして駅の外(誰かと生きていく世界)へ、という表現だと思います。
ゲンドウも電車を降りましたね。
解放されたとき、猫を抱いて微笑みながら落ちていく人がいたのも何だか泣けました。
最後の出動をする前、アスカがシンジに、
あなたの作るお弁当は美味しかった。あの頃のあたしはシンジのことを好きだったんだと思う。と告白するシーンも泣けます。
その後、魂の解放の際に海辺でシンジがアスカに、好きだと言ってくれてありがとう、僕もアスカが好きだったよと言うシーンも。
アスカはケンスケのことをケンちゃんと呼んでだいぶ親しい感じでいたので、いつか結ばれるか、もう結ばれているのかなと思いました。
ケンスケはアスカの裸を見ても動じていなかったので。ただ子供だからというのと、しょっちゅう脱いでいたからかもしれませんが。
父のような立ち位置になるのか、謎です。
カヲルが救われて嬉しかったです。Qでは悲惨な最期でしたからね。
ミサトとリョウジの子供、リョウジはシンジとも似ていたかっこいい子でした。
両親を知らないままっていうのもつらくないのかなと考えたり。
ニアサーを止めるために加持リョウジは一人犠牲になり、跡を追いたかったミサト。
お腹に子供がいなければそうしていただろうとリツコと話しています。
リツコがかっこよくて好きです。好きだったゲンドウに躊躇なく弾を放つ姿。かっこいいです。まぁ愛人にされた立場だったら迷いなくやりますね。
槍を作るときもかっこよかったです。
トウジたちが生きてたのは嬉しかったです。
医者の真似事とトウジは言っていましたが、本当に立派です。
中学生の頃、最初はあんなにシンジを嫌っていたのに、シンエヴァでは誰より心配していて優しかったです。
トウジとヒカリの娘、ツバメがレイにとても懐いていて、レイも可愛がっていて、消えるときにもっとツバメを抱っこしたかったと言って消えたのが切なすぎました。
前のレイとは別のレイだけど、ちゃんと感情があって生きていたのに。
マリとシンジが(恐らく)結ばれたのは意外でした。
大人になったシンジはかっこよかったです。神木隆之介くんが声優でした。
もう泣かないよとカヲルに言ったり、シンジは本当に強くなりました。
ゲンドウは大切な人、ユイを失って過ちを犯しますが、シンジはレイを失ったことにより奮起しました。
それが二人の違いだと思います。
それが出来たのは、シンジの周りに優しい人たちがいたからという恵まれた部分と、シンジ自身の優しさがあったから周りに好かれて助けられた、という側面があると思いました。
入場特典
アスカでした。みんな同じようです。
裏にQRコードがあります。
映画を見る前に読み込むとネタバレになるので、ネタバレ注意と裏にあります。
パンフレット
内容盛りだくさんでした。これは絶対に映画を見る前に見てはいけません。
まだ全部は読めていませんが、声優のインタビューを少し読んだだけで感動しました。
映画の中のワンシーンや、キャラクターの全体のイラストなどもあります。
緊急事態宣言の影響で広告冊子の内容に変更があるとの紙を貰いました。
パンフレットと一緒に袋に入ってました。
袋もお洒落なので開けるの勿体なかったです。
開ける時に白いリリスを思い出しました。
打たれた釘から手が抜けるときに皮が伸びるシーンです。
おわりに
終わってしまいました。
満足のいく終わり方でした。
他の観客も面白かった、と満足した様子でした。
もっと意味不明な終わり方になると思ってました。ちゃんと分かりやすく終わってくれました。
ありがとう、エヴァンゲリオン。
おめでとう、エヴァンゲリオン。
さようなら、全てのエヴァンゲリオン。
前作やテレビ版、旧劇場版やコミックを見た方がより楽しめるのはもちろんですが、この作品単体でも庵野監督の伝えたいことやエヴァのテーマは伝わると思いました。
最後に、上映時間が3時間はあるので、これから見に行く人は飲み物は飲まずに見たほうがいいと伝えておきます。
何人も途中退出してました。私はなんとか乗り切りましたがぎりぎりでした(笑)
お小水といえばミドリがシンジを嫌い、食事の際に
誰のおしっこかも分からないこの水みたいに、浄化すればなかったことになるみたいに思ってる。そんなわけないでしょ。
というような台詞があるのですが、その水飲むの嫌だなぁと思いました。
第三村は戦時中の日本のようになっていて、食べ物は配給でボロ屋で、質素な食事をしていて、梅干を食べるのが楽しみという貧しい生活だったので、そのようにしないと乗り切れない状況なのでしょう。
火垂るの墓を思い出しました。
火垂るの墓といえば、ジブリっぽいなと思うシーンがあって、エンドロールでやはりジブリが関わっていたことがわかりました。
パンフレット読み込みます。シンジたちに幸あれ。
追記
最後に前回のQのエンディング「桜流し」が効いてくるとはなぁと思いました。MVを思い出しました。
エヴァバージョンではない方です。赤ちゃんが授乳するシーンがあります。
今回のエンディングは「One Last Kiss」と「Beautiful World(Da Capo Version)」でした。
それとマリはやはりゲンドウ、ユイと同年代の人物でした。冬月に、お久しぶりです先生。と話しかけていました。
詳しくは14巻の番外編にて。
記号の意味
:||は音楽における反復記号で、リピート記号と呼ばれます。なので、もし読み方をつけるならシン・エヴァンゲリオンリピートかもしれません。
そして、エンディングに流れるBeautiful WorldのDa Capo (ダ・カーポ)もまた音楽記号で、D.C.と書き、一番最初に戻るという意味があります。
この世界を繰り返すという意味なのかもしれません。
ラストシーンの駅
山口県の宇部新川(うべしんかわ)駅です。
エヴァファンの聖地となりました。
ネオンジェネシスの意味
ネオン 新しい
ジェネシス 創世記
ラテン語で新しい創世記、新しい世界の創造となります。
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