劇場版映画『ベルサイユのばら』2025 感想ネタバレです。
観てきました。1/31公開です。
本当は初日に行きたかったのですが、体調不良で行けず(涙)
あらすじは原作通りなので省きます。
原作との違い
マリー・アントワネットとデュ・バリー夫人との確執や、オスカルがドレスで着飾ってフェルゼンとダンスをするシーンなどは、音楽に乗せてサラッと流す演出でした。
また、ロザリーが詳しく描かれることはなく、ジャンヌは出てきません。短い尺の中でまとめるので仕方ないと思います。
ナポレオンとオスカルが会話してオスカルが恐怖するシーンもなく、ただすれ違っただけでした。いまナポレオンとすれ違ったよ!と思いました(笑)
マリー・アントワネットがフェルゼンと深い関係になっていないことになってました。原作では深い関係になってます。
さすがに子供も見るアニメということで、そこはなかったことにしたのでしょうか。アンドレとオスカルのお茶の間シーンはしっかり描かれていたのですが。
関係があった、それでもあなたの子です、とアントワネットが言うから深みがあるのですけどね。
とはいえ、短い時間の中でよくまとめたと思います。
感想
大袈裟じゃなく、上映中ほぼ泣いてました。9割泣いてました。泣きすぎて脱水症状起こすのじゃないかというくらい。
それくらい感動しました。諸々端折られていてもそれでもここまで泣けるベルばら、やはり傑作です。
半分ミュージカル調になっていて、民衆のシーンが一部レ・ミゼラブルのように思えました。ダンスシーンでは、実写版映画、美女と野獣のような雰囲気も。
タイトルが出た時から涙が出てきてしまって。画面いっぱいが華やかです。ミュシャのような雰囲気の時もありました。
少女漫画、そしてベルばらならではの華やかさでした。
女性が描いたものだからということもあると思いますが、男性陣が優しく、紳士的で感動します。
ルイ16世は長年に渡って不倫をされていたのに、「あなたが女としての幸福を求めるのをどうして非難することができるだろうか」と言うのです。そして、もっと自分がスマートだったらと。優しすぎます。普通は怒り狂いますよね。
ただ、アントワネットが14歳で嫁がなければならず、その後にフェルゼンと運命の出会いをしてしまったので、可哀想ではありますね。
それに、アントワネットは寂しがっていたのに錠前にばかり気を取られ、ほったらかしにしていたことは、ルイ16世の良くなかったところですね。
何もかも、どのシーンも素晴らしく泣けたのですが、オスカルとジェローデルの会話が特に好きでした。
そういえば母娘と思わしき女性の娘さんの方が、原作読んだことないんだよねと言っていて、結構、読んだことがないまま映画を観に行っている人が多そうだと思いました。
てっきり、筋金入りのベルばらファンしか観に行かないかと思ってました。失礼しました。当日、私の観た回は満席でした。
さてそんな人もいますので、簡単に説明しますと、ジェローデルというのはオスカルへ求婚した男性で、オスカルはジェローデルの求婚を断るためにある話をします。それが以下の会話です。
オスカル「ここに1人の男性がいる。彼は恐らく、私が他の男性の元に嫁いだら生きてはいけないだろうほどに私を愛してくれていて
もし彼が生きていくことができなくなるなら、彼が不幸せになるなら、私もまた、この世で最も不幸せな人間になってしまう」
中略
ジェローデル「愛しているのですか」
オスカル「分からない。そのような対象として考えたことはなかった。ただ兄弟のように
いや、たぶんきっと兄弟以上に、喜びも苦しみも、青春の全てを分け合ってきた。
そのことに気付きさえもしなかったほど、近く近く魂をよせあって」
ジェローデル「彼が不幸になれば、あなたもまた不幸になる。それだけで充分です。納得しましょう。
私もまた、あなたが不幸になるならこの世で最も不幸な人間になってしまうからです」
そして、ジェローデルは唯一オスカルに与えることのできる愛の証として、身を引きます。
オスカルは身を引くことが愛という一つの愛の形を知ります。
ここがすごく感動します。今回の映画で見て、漫画で読んだときよりもグッときました。
1人の男性というのは従者のアンドレのことで、この時まだオスカルは自分の気持ちに無自覚です。
アンドレは幼い頃からいつもオスカルの傍にいて支えてきました。兄弟のように、それ以上に。オスカルにとってあまりに近しい存在だったので、異性として見れていませんでした。
そこから色々あって初夜になるわけですが。色々って!?と思った方は原作を読破してください。
アンドレはオスカルのことをずっと好きで、思い余ってワイン毒さつしようとしたり押し倒して服引き裂いたり大暴走しつつも、何とか気持ちを押さえつけて我慢してきました。
ですがついにオスカルから「今夜、私をお前の妻に」というお誘いゴーサインが出たので、もう待てない、充分過ぎるほど待った!となるわけです。そりゃぁ子供の頃からだったらすごい辛抱ですね。
ふたりが結ばれるシーン。美しかったです。生々しさはないのでご安心ください。むしろ神聖です。
オスカルがフランス衛兵隊と絆を結ぶシーンも泣けますね。1人の女性としてではなく、軍神マルスの子として生きるという決意。
オスカルの母が「必ずここへ戻ってきてね」と言うのが泣けます。ずっと泣いてる。
エンディングではオスカルが亡くなった後の歴史が流れました。あの輝いていたフェルゼンが悲惨な最期なのは、何度見てもつらいです。
ラベル缶
別日に買ったのですが、シールを剥がせます。
店員さんが奥で貼ってたのですが、貼らなくていいからそのまま欲しいと思いました(笑)
ですが綺麗に剥がせたので、マスクケースにはっつけました。
中身が何なのか公式サイトにも書いてなかったので聞いてみたところ、レモンスカッシュか烏龍茶烏龍茶かか選べました。
レモンスカッシュにしました。果汁1%。美味しかったです。
入場特典
大きくて驚きました。特典の存在を知らない人が多かったのか、みんなカバンの中に入れられなくて、手に持って鑑賞していたのがシュールでした(笑)
しっかりと封がしてあります。
中身は複製原稿でした。オスカルのドレス姿。いつだったか、どこかの服飾学校の学生さんがこのドレスを完全再現していて素晴らしかったです。
第二週はフェルゼンとアントワネットに変わります。
おわりに
沢城オスカル最高でした。豊永さんのアンドレもかっこよかった。声優陣豪華です。田中真弓さんもアンドレのおばあちゃん役で出演されてます。
上映前にミニキャラが出てきて可愛いです。オスカルが泣いてしまって、みんなでハンカチを出すけど、結局アントワネットから受け取るという。
また原作が読みたくなりました。大洪水でした。こんなにずっと泣いて見てた映画初めてかもしれません。これから行く方はハンカチと飲み物必須です。
令和にベルばらを映画館で見れて幸せでした。ありがとうございました♪
追記
公開前は絵が好みじゃないななんて思っていましたが、見てみたら全然そんなことは気にならず、素晴らしい作品に仕上がっていました。観てよかったです。
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