小説どろろ 辻真先版 感想メモです。
前に書いた鳥海尽三版と同じくメモ程度で綴っていきます。結末ネタバレありです。
辻版は現時点では最もかっこいい多宝丸が見れる作品です。
・挿絵が旧アニメの画風です。
・冒頭ページで手塚先生のコメント「妖怪漫画でも妖怪小説でもなく描きたかったのはいつの時代にもある〝不正〟と戦う〝若者たち〟である」
・太陽がふたつに分かれる
・長禄3年 西暦1459年
・醍醐景光の名前が影光
どろろは他のキャラも作品で名前が変わりますね。
・命より大切に思うものをよこせという妖怪たち
・影光は妻のことを貧乏くさい女、将軍になったら別れる、家来は牛や馬と思っている
・大切に思うものがなかった影光が子供が生まれて喜んだ時に妖怪たちに子供の体を奪われる
・妻が泣いている横で大笑いする影光
・野盗から金を盗んで饅頭を買い込み、貧しい家にばらまくどろろ
・牛若丸がローラースケートに乗って逃げ出すくらいの素早さ
髪がぼうぼうで雀の巣をたばねたよう
年は10歳くらい
・百鬼丸は15、6才くらい
青白く、目はガラス玉のようで夕焼けを照り返す
唇は灰色
テレパシーを使う
・どろろの兄き呼び
・百鬼丸に笑い方を教えるどろろ
・お尻のすりむきをいやに気にするどろろ
・狸寝入りをしながら兄きの刀を盗もうとするどろろと起きていてにやにやする百鬼丸
・うすら笑いをする百鬼丸の表情にぞくんとするどろろ
・どろろ「お茶をもって来い!お菓子をもって来い!」
・女の子みたいな悲鳴をあげるどろろ
・万代から助けられた村人が知らぬ方が幸せだったと言う
・百鬼丸のうす紅色をした耳
戻ったのは片耳だけ
・表情豊かな怪物に嫉妬して心が真赤になる百鬼丸
・みお
髪はザンバラ、ボロ布をまとう
すきとおる声、ばら色の頬
・どろろが寺の子供たちを化物よばわりしてみおに殴られ、股間を蹴られる
・子供たちが集まった妖怪と共に生きるみおたち
・百鬼丸の耳が聞こえるようになった記念にお祝いの歌を歌うみお
・みおを見たいと言う百鬼丸
・百鬼丸の頬に頬を寄せるみお
・肩から胸に刀傷があるみお。蛭川田之介にやられた傷。
みおと田之介が繋がっていることに驚きました。
・みおと百鬼丸がいい仲になっているのを分かっているどろろ
・田之介が偉い立場になっている
・しに神のように青い顔を返り血でくまどらせる百鬼丸
・雷火入りの目玉
・みおがどろろをかばって田之介に斬られる
・みお「勝つわ…百鬼丸」
このシーン、最高に胸熱です。
・目が戻った時にはみおは天国へ。
・『火炎』の墓
今期のOPタイトル来ましたね。
ここで初めて涙を流す百鬼丸
・百鬼丸「おれたちは、別れた方がいい。」
みおのことを思い出したくなくてどろろと別れたがる百鬼丸。
・別れてから涙を流すどろろ
・自分から別れを切り出したのにどろろのことを考えて動けなくなる百鬼丸
・足を取り戻して草をふむ感覚を楽しむ百鬼丸
・多宝丸は親以上のきれ者
・百鬼丸を背後からの殺気で圧倒する多宝丸
・多宝丸は上品な顔だち
・友達同様の扱いで百鬼丸を館につれてくる多宝丸
・ばんもんで分かれているのは東側が朝倉家、西側が醍醐家
5年間で何度も激しい戦があり、ばんもんは殆ど焼けおちた
・多宝丸に亡き者にされそうになり、あきらめたどろろに百鬼丸がテレパシーで「最後まで生きろ!」と語りかける
・多宝丸の眉のあたり、頰の線、怪物同士というところが自分と似てると思う百鬼丸
・一対一の勝負を邪魔されたくないと妖狐に多宝丸が刀を刺す
刀を抜こうとして妖狐の尾にしめあげられる多宝丸
・多宝丸を助けようと百鬼丸が向かい、二人で川へ落ちる
・父が兄を犠牲にしたことと、川で流されたことにより朝倉の領地に入ってしまったことに悩む多宝丸
・東の町はずれにある地蔵堂で多宝丸を看病する百鬼丸
多宝丸は右手の傷がなおりきっていない
・親身に介抱してくれる百鬼丸を心の中でうれしく思いながら素直に口にできない多宝丸
・てれくさくて兄と呼べない多宝丸
・どろろがイタチに連れていかれた無情岬の場所を教える
・すぐに行こうとした百鬼丸に「たったひとりの弟を置き去りにするのか。」と言う多宝丸
困りきった百鬼丸に傷ついた腕で目にもとまらぬ速さで刀をぬいた多宝丸
・多宝丸の腕が治ったと信じた百鬼丸
多宝丸「さあ、わかったら安心して行ってきな、無情岬へ。」
百鬼丸が出た後、苦しげに笑い、刀を落とす多宝丸
「ふ、ふ。やせがまんはこたえたぜ……どうやら、どこかの骨が、折れたとみえる。」
・火ぶくろが隠した金は貧しい人へ分け与えていて、既に無くなっていた
・イタチがどろろを庇う
「お前だけは、しなせたくねえからさ。」
・4年も風呂に入っていないどろろ
・百鬼丸と対峙する影光の前に多宝丸登場
・兄上と呼ばないから百鬼丸が機嫌を悪くしていると影光に言う多宝丸
影光の反応で百鬼丸をいけにえにしたことを確信する
・わが子であろうとばんもんの掟を破ったから百鬼丸を亡き者にするのだと言う影光に、ついでに私もころせと言う多宝丸
・多宝丸の剣の冴えに怯える影光
・多宝丸「おい、百鬼丸。そのちびを連れて逃げろ。」
・名人多宝丸
・多宝丸の方が腕前が上だから、適当にあしらってくれると思った影光が多宝丸に斬りつけ、多宝丸は倒れてしまう
多宝丸「私の右手は、骨が折れているんだよ。大勢を斬ったむくいが必要……。私は私を、ころしたまでさ。」
「さらば……。兄さん。」
二度と語ろうとはしない、かすかにひらいた唇
黙って斬られる多宝丸の漢っぷりに胸打たれます。
・どろろ「多宝丸はどうしたろう。」
百鬼丸は多宝丸の腕を信じていた
つらすぎます。多宝丸の腕が治ったと信じたままです。
・心を読んでしまう妖怪に対抗するため、どろろのことを思う百鬼丸
(あいつの底ぬけの明るさは、いったいどこからきているんだ?
あいつが、ひとりぼっちじゃないからだ…仲間をみつけ、手をつなぐことを知ってるからだ…)
・妖怪を倒し、一度に両腕が戻った百鬼丸
お別れだなと言う百鬼丸に、のこりの妖怪を片づけるまで、おれもついていってやると言うどろろ
・百鬼丸「本当か!」
うれしそうだったが、風呂に入れと百鬼丸
・妖怪が乗っていた船に乗ったまま、ふたりは水平線をみつめている
☆どろろ、百鬼丸、どこへ行く?
知らず、力のかぎり根かぎり、どこまでも行け、少年たち!
どろろの性別は男として表現されています。少年、彼、息子。
ですが少年は男女どちらにも使用できますし、彼も明治時代までは男女で使用できたのと、息子というのもミスリードとして捉えれば、明確に男としたわけではないのでは?と考えます。
お尻の傷をいやに気にするだとか、女の子みたいな悲鳴という表現がそんな風に思わせます。
予定より早くアニメが終わることになり、オンエア中に本を出したい編集部から催促が来て、幕切れが分からないまま書いたため、最終回でぶっ飛んだと語る辻先生でした。
最近知ったのですが、辻真先先生はTwitterやってます。御年86歳。ナウいですね。
この本は1969年出版の物を改訂した2007年版です。差別表現が改訂されています。
元の本もいつか読んでみたいです。
それではまた。
コメントを書く