ミュージカル映画『WICKED ふたりの魔女』ウィキッド 〜字幕版〜 感想ネタバレ 吹替版とどっちがおすすめ?です。
はい。宣言通り、2日連続でウィキッドを観てきました。初日は吹替版観ました。当日に2本梯子した人も何人か見かけました。
どっちを観るか迷ってる人の助けになればと思い書きます。
あらすじや基本情報については前回の吹替版の記事をご参照ください。
(梅の花)
結論から先に申し上げますと。どっちでもいいです。どっちの方が優れているというふうには感じませんでした。どちらも素晴らしかった。
明らかにこっちがいいと分かればこっち、とも言えるのですが。もう、好みの問題ですね。
ミュージカルオタクやキャストに思い入れがあるなど、何かしらの思い入れがある方は別として、特に思い入れも何もない一般の方は本当にどちらでも良いです。出来るならどっちのバージョンも観てほしいですね。
ただ、諸事情で絶対にどちらかしか観れない、という方にでしたら、超苦渋の決断ですが吹替版をおすすめします。その理由は以下に続きます。
何が違うのか
歌はもちろんオリジナルキャストと、日本人のキャストでは異なりますが、特別気にはなりません。歌よりも大きく異なるのは台詞ですね。
吹替版と字幕版では、一部の台詞の翻訳が大きく異なります。殆ど同じではあるのですが、吹替版の方が情報量が多いです。ただ、正確さとストレートな表現は字幕版です。
例えば、冒頭のエルファバが生まれた際に、「カエルかキャベツのようだ!」と吹替版では言うのですが、字幕版では「カエルのようだ」のみでした。役者さんはキャベツも言っていたように聞こえました(キャベッジと聞こえました)。
言っていても字幕に起こさないのはよくあることですね。文字数や場面切り替えなどの関係かなと思います。※素人の想像ですので、本当の理由は分かりません。→今ChatGPTに聞いてみたら、読みやすさや画面スペースの問題など色々あるみたいです。スラングやちょっとした挨拶のようなものはよく省かれてる印象です。
前回の吹替版の記事にも書いた、エルファバのダンスシーンでフィエロが言った「動じていない。まるで森の中の大木のようだ」ですが、字幕版では「周りの目を気にしていないんだな」でした。全然違いますよね。
吹替版は初めて聞いた際にまるで小説のようなすごい表現だなと思ったのですが、口の動きに合わせるために調整したのかも知れません。
吹替版の方は、声優のアドリブが入ったりもしますね。これはウィキッドに限らずです。
コメディタッチのキャラクターなんかは、特にアドリブが入りやすい印象があります。
今回で言うと、オネェのファニーが気持ちアドリブ多めな感じがしました。面白くて好きです。
吹替版だと、一言、二言、面白い言葉が増える感じです。グリンダのパーティーの準備をしていたらエルファバが帰ってきて、退散する時の言葉が多かったり。オネェ系いるとテンション上がりますね。眼鏡も可愛いし。
中の人kemioさんはオネェではないと思いますが、ゲイでした。役に合ってますね。
一番違いが大きかったのが、兵隊に追われた際にエルファバとグリンダがちょっと言い合いになる場面です。どう違うのかまでは思い出せないのですが、全然違うと思いました。
吹替版だと、何でこの返しなんだ?と思うような台詞もあり、字幕版でそういうことか〜と理解できる場面もありました。
吹替版は、台詞が変なわけではなく、遠回しの表現なんですよね。察してちゃんみたいな。
字幕版だとこれ、これ、こう。とはっきり示されるので分かりやすいです。
グリンダがボックを嗾けて、ネッサローズをダンスに誘わせ、その様子を見ていたフィエロがグリンダに声をかけるのですが。
字幕版だと「酷いな」とストレートに酷い女だな、という言葉をかけているのですが、吹替版だともっとふわっとしていて、ん?と思ったところでしたね。字幕版を見て、ストレートに言ってたんだなと納得しました。
フィエロ、吹替版だと急に詩人みたいになりますね(笑)中身が海宝直人さんなので、詩人風合います。
吹替版の方が好きだなと思った台詞は、エルファバとグリンダとの初めての出会いで、グリンダが「緑ね」と言ったら、エルファバが「ほんとだ」と言うところです。笑いました。なに今気がついたみたいな反応をしているんだ(笑)
字幕版だと「私が?」でした。確か舞台版はこっちだったような。
エルファバをグリンダが見送る際に、フィエロが手を離していなくなってしまい、吹替版ではグリンダが「どういうこと?」と戸惑っているのですが、字幕版ではハッキリ「これが失恋なのね」と言っています。
受ける印象がだいぶ異なります。ここで失恋って分かってたのかぁと思いました。
グリンダがエルファバを説得する際に、「陛下に謝れば大丈夫よ」というシーンで、字幕版では「ごめんなさいして」と訳されてたのが急にママみたいで面白かったです。
他にも色んな違いがあるので、やっぱり両方観て欲しいですね。
まとめ
簡単にどう違うのか、どちらがいいのか知りたい方向けまとめです。
(中王区いました)
字幕版がいい人
・正確な内容が知りたい(吹替版の方が情報が多い場合もあります)
・回りくどくなくストレートな台詞がいい
・オリジナルキャストの台詞や歌声が聴きたい
吹替版がいい人
・小説など本を読むのが好き(台詞から登場人物の心情を想像せよ)
・ユーモア多めが好き
・劇団四季の歌声が聴きたい
・衣裳や美術をよく見たい(字がちょっと邪魔)
この場合、字幕なしで英語を聞き取れるのがベストなんでしょうね。ラストシーンも文字が気になってしまって。
今までこんな風に思ったことは一度もなかったのですが。それだけ映画の世界に入り込んでしまったのかも。
前回の記事でも書きましたが、本作はアカデミー賞で衣装デザイン賞、美術賞の2部門で最優秀賞を受賞しました。
さらに、CGかと思われた列車、マンチキン国、シズ大学、図書館の回転棚、エメラルドシティの噴水などが、すべて本物のセットであることが判明しました。恐ろしく凝っているとは思いましたが、まさか本物だったとは。どうりでリアリティがあったのですね。
冒頭のマンチキン国(最初の記事で村って書きましたが国でした)の映像の時点で、映像美に度肝を抜かされましたからね。
CGすごいな。今こんな本物っぽくなってるんだ。と思っていたら、本物だったという。やっぱり受ける感動が違いますね。本物だからこその迫力だったんだなと。噴水まで本物とは思いませんでした。あそこのシーン圧巻ですね。しかも、列車は実際に動くらしいです。監督の拘り、恐るべし。映画好きなら、ウィキッドやキャストに興味なくても観に行くべき一本ですね。
お花摘み対策
上映時間長いから。そういえば今日買うの忘れてたんですが、ボンタンアメを食べると、尿意が来にくいらしいです。※メーカーは特にそうだとは言っていないです。
でも今日は喉が渇いていたせいか、むしろゴクゴクジュース飲んでも平気でした。
ボンタンアメに関するニュース記事で見かけたコメントによると、電車の本数が昔は少なかったため、国鉄で尿意対策に売れたんだそうです。乗客も、運転手もみんな買っていたのだとか。生理現象ですから仕方ないですよね。ファナモが待たれる。
反動なのか、当記事書いてる間に何回もお花摘みに行ってます。花束作れそう。明日箱買いしてきます。ふるさとの味をポケットに。
あとシンプルに、本編開始ギリギリまで席に付かないとかも対策としてありますね。予告だけで10分以上ありますから。でも予告見るの好きなんですよねぇ。
心にささるおみくじ
おみくじ撮影台。前はこんなのなかったような。
撮影する気なかったのですが。出ちゃったんで。あーあ。今日も神様に愛されちゃった。おはこ。
ここ好き
エルファバとグリンダの動作や表情がいいんですよね。
・エルファバが父から「口答えをするな」と言われて渋々歩き出す時の表情と身のこなし
ここ毎回好きってなります。
・グリンダが親に手紙を書いている時に片手を大きく上げる
バレリーナみたいで美しい。
・ショックで倒れたグリンダとそれを担ぐ友人たち
アリアナの体幹すごいなってシーン多いですね。シャンデリアかな?に手を掴んでクルッと回るところとか。
・グリンダとの別れの時、涙を流して、覚悟を決める時のエルファバの表情
あそこの表情、天晴れとしか言いようがないですね。その後に超かっこいいマント翻しが来ます。
・背を高く見せたくて本の上に乗るボック
男の見栄って感じで好きです。
図書館シーンでは、フィエロの動きもすごく良いです。
・フィエロとグリンダのキスを目にして、ヤケになって「踊ろう!」とネッサローズを連れてダンスに繰り出した際の劇伴
楽しくて喜ばしいことのように見せかけて、ここから歯車が狂い出したというような不穏な曲で、劇中きっての名劇伴だと思います。
追記
グリンダとフィエロの出会いのモテ男とモテ女の駆け引きや、グリンダがボックの攻めを躱わすところも好きですね。ハンカチ受け取ったのを華麗に返すところとか。
おわりに
吹替版をおすすめする理由を説明します。とかちょっとドヤりましたが、内容を読み取るのが難しいわフィエロは詩人になるわで、字幕版の方が良くない?と思った読者の方も少なくないかも知れませんね(詩人フィエロ好きですよ)。
はい。単純に私が「大嫌い!」をまた日本語の歌詞で聴きたかっただけでした(白状)
大嫌い♪のハーモニーが大好き♪日本語版のCD本気で出して欲しいですが、出ないんでしょうなぁ。
新作の洋画は字幕!と強固に思っていましたので青天の霹靂ですね。なぜ新作の、と付けるかというと、金曜ロードショーで吹替で見慣れた作品だと吹替が好きだったりするからです。マスクとか。
今回出演している山寺さんが主演です。見慣れてるかどうかっていうのはありますよね。
マスク、近年2回も再放送されたのにどちらも見逃したのでまた放送されるのを待ってます。
アニメは海外製でも吹替が面白いので吹替を見るって決めてます。ですが今回の件で、なんでも両方見てみると理解が深まるかもと思いました。
今回、間違って吹替版を購入してしまって、本当に良かったです。間違わなかったら絶対に吹き替え版見てないので。災い転じて福となる。
ウィキッドを見ると、西の魔女が死んだという本を思い出します。当時流行ってましたよね。これ気になったまま読んだことないんですよね。あらすじ見てみるとちょっとアリエッティ感ありますね。
最後になりますが、本当に字幕版、吹替版、どちらも素晴らしいのでどちらを選んでも後悔しませんよ。どうぞ夢の旅へ、行ってらっしゃい。
追記
時間帯の関係でTCXドルビーアトモスで観ました。席が埋まっててかなり前の方で見たので、TCX(大スクリーン)の良さについてはあまり教授できず(汗)でしたが、ドルビーアトモス(音響)については、ボックとネッサローズのダンスシーンの迫力が凄かったのでおすすめです。通常料金にたった200円上乗せで見れます。次はドルビーで吹替版また見ようかな。
ウィキッド吹替版の感想記事
見たのは8日だけど今日は9日なので。レミオロメン、3月9日をお贈りします。
追記
アリアナの曲で好きな曲はGreedyなのですが、ちょっとグリンダと空耳っぽくなるかも(笑)
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